一刀正伝無刀流5代目の石田和外先生は、旧制一高撃剣部OB会「弥生会(弥生倶楽部)」において一刀正伝無刀流を始めとする剣道・古武道を指導していました。山﨑先生も弥生会の中で一刀正伝無刀流を学ばれていました。
昭和54年に石田先生が亡くなられ、さらに弥生会の道場が入っていた第一生命ビルの建て替えなどにより稽古会は休止となり、後に解散しました。
山﨑先生は弥生会に伝わった一刀正伝無刀流のさらなる発展を願い、昭和57年4月11日に弥生会を受け継ぐ新たな稽古会として「一刀正伝無刀流卯月会」を発足させました。
山﨑先生と卯月会会員は、金沢に在住していた一刀正伝無刀流6代目・村上康正先生のもとでも指導を受けていました。山﨑先生は村上先生没後も、山岡先生が創始された一刀正伝無刀流の本来の姿や理合がどのようなものであったか、何を伝えようと創始されたか等、同流に対しての研究と探求心を晩年まで持ち続けられました。
令和2年に山﨑先生が亡くなられた後も、卯月会では山﨑先生の意思に倣い、引き続き一刀正伝無刀流の稽古に励んでおります。
【鉄舟忌奉納演武】
平成13年7月19日 全生庵 鉄舟忌(鉄舟居士毎歳忌法要)
・打太刀/矢吹武昭、仕太刀/金山久純
により、組太刀一つ勝5本目までを奉納。
・打太刀/山﨑卓、仕太刀/井崎武廣
により、正五典を奉納。
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【奉納演武会記録】
平成24年7月29日 第1回 靖国神社奉納演武
平成24年12月23日 第2回 靖国神社奉納演武
平成25年4月28日 第3回 靖国神社奉納演武
平成25年11月23日 第4回 靖国神社奉納演武
平成26年4月27日 第5回 靖国神社奉納演武
平成26年11月24日 第6回 靖国神社奉納演武
平成26年12月7日 明治神宮奉納演武
平成27年4月29日 第7回 靖国神社奉納演武
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【埼玉県伝統武術演武大会 参加記録】
平成20年11月2日 第6回 彩の国さいたま芸術劇場 打太刀/太田士朗、仕太刀/牧島章
平成22年10月3日 第7回 川越市民会館 やまぶき会館 打太刀/金山久純、仕太刀/宮崎行雄
平成24年10月28日 第8回 川越市民会館 やまぶき会館 打太刀/太田士朗、仕太刀/大室順
平成26年10月26日 第9回 川越市民会館 やまぶき会館 打太刀/山口尚彦、仕太刀/四谷健太郎
平成28年10月30日 第10回 川越市民会館 やまぶき会館 打太刀/藤本修、仕太刀/栗澤武宏
平成30年10月28日 第11回 川越市民会館 やまぶき会館 打太刀/山口尚彦、仕太刀/春木聡
令和元年10月20日 武蔵一宮 氷川神社 天皇御即位記念奉納演武大会 打太刀/太田士朗、仕太刀/町島司
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【合宿記録】
平成3年9月14~16日 九十九里町合宿 田畑荘
平成4年7月20~21日 喜連川合宿 民宿ゆもと
平成4年10月9~11日 九十九里町合宿 田畑荘
平成5年8月13~16日 金沢・東京・沼津合同合宿(石川県金沢市)
平成5年10月23~24日 九十九里町合宿 田畑荘
平成6年10月8~11日 九十九里町合宿 田畑荘
平成7年4月15~16日 九十九里町合宿 田畑荘
平成8年2月10~13日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成8年11月2~4日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成9年11月1~3日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成10年3月21~22日 勝浦市日本武道館研修センター合宿 (太田士朗氏が立ち切り試合206面達成)
平成11年3月20~22日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成12年3月18~20日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成13年3月24~25日 三芳村剣道場合宿 (金山久純氏が立ち切り試合200面達成)
平成14年3月16~17日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成15年3月21~23日 喜連川合宿 合宿(沼津無刀会からも参加者を迎える)
平成15年11月29~30日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成16年10月9~11日 日立市もとやま宿泊センター合宿
平成24年3月3~4日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成25年3月2~3日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
平成26年4月22~23日 勝浦市日本武道館研修センター合宿
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【主な出来事】
平成17年5月 直木賞作家の故・山本兼一氏が、山岡鉄舟先生の小説を書くため当会に入会され、自ら稽古をすることで一刀正伝無刀流を深く考察し、著書「命もいらず名もいらず」を書き上げられました。
平成20年5月11日 月刊「剣道日本」誌に、卯月会の一刀正伝無刀流の稽古の様子を取材していただきました。(2008年7月号に記事掲載)